めがね先生の課外授業

現役教師による教育の話、ガジェット系の話、趣味の話、いろんな話。自己満足型ブログ。

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教育現場の日常 Vol.1

学校教育現場の日常をリアルタイムにご紹介!

みなさんこんにちは!めがね先生です。

 

今回は先生らしく教育に関連した記事を書きたいと思います!

題して「教育現場の日常」シリーズ!

 

「まだ、1回目なのに勝手にシリーズ化すんなよっ!」みたいな厳しい指摘はやめてくれ。

 

教育現場では日々、様々なことが起きています。私も大学生の頃はよく書店の教育書コーナーで「教育現場ケーススタディー」みたいな本を読み漁って、教員採用試験の参考にしていました。

 

しかし!!

 

実際に働き始めると、書籍やインターネットで手に入る情報とは、教育現場で起こっていることのほんの一部であることを思い知りました。

 

「え!?こんなことあるの!?そんなの聞いてないんだけどー!?」

 

そんなことの繰り返しで、かれこれ十数年の経験を積むことができ、今や驚くことも少なくなりましたが、それだけ悩み思考錯誤してきました。こういった経験を、これから教員を目指そうとしている方、あるいは現役で教員として勤められている方で私と同じような悩みを抱えている方、そういった方々に共有することができ、今後の参考になればと思います。

 

子どもに対して注意・指導ができない保護者

これはわりとよく耳にする事案です。

親が自身の子どもに対して「悪いことは悪い」と言えない親子関係。少し前に流行った「友達親子」のような関係です。私が実際に体験した事案として、下記のようなものがありました。

化粧を止めない娘

本校では校則で化粧が禁止されているのですが、何回指導をしても化粧を止めない生徒がいました。その生徒は遅刻の常習者でもあったため、二者面談でじっくり話を聞いてみることに…

するとどうやらその生徒は、朝から自宅で化粧を施していること、それが原因で遅刻が多いことが分かりました。

早速、生徒の母親に二者面談の結果と今後の指導方針について報告をするため電話をかけました。以下、母親と私の主な会話のやりとりです。

 

私「娘さんの化粧と遅刻について、二者面談を行いましたのでその後報告をさせていただきます。」

 

母「いつもご迷惑をおかけしております。すみません。」

 

私「学校で化粧を見つけた際にはもちろんその場で落とさせる指導を行なっているのですが、どうやら娘さんは朝から自宅で化粧をばっちり仕上げてきているようでして…しかも、そのせいで朝も遅刻をしているみたいです。」

 

母「そうなんですよ〜!だから学校で先生に厳しく指導していただいて本当に助かります!」

 

私「(…??)いや、ですから、娘さんが自宅を出る時点ですでに化粧が完了しているみたいでして。」

 

母「そうなんですよね〜!だから引き続き、学校で厳しくご指導をよろしくお願いしますね〜!」

 

私「(…????)いや、あのですね…ですから、自宅を出る時点ですでに(以下略)」

 

このやりとりを数回繰り返しました。

これは完全に母親が学校の指導に任せてしまっており、家庭での教育・指導が成り立っていない事案です。この後、私は母親に対して下記のことを伝え、今後は家庭と学校で協力体制を確立していくことをお願いしました。

 

  • 自宅を出る時点で校則違反(化粧)しているので、原因はまず自宅にある
  • いくら学校で指導を行っても、家庭で注意されなければそれは子どもの中で肯定化されてしまう
  • 校則違反の原因になっている化粧道具を買い与えるということは、それを使用する場所やタイミングについても子どもに教えてあげる義務がある
  • 正しく使えない場合は化粧道具を親が預かるなど、きちんとルールを明確にしなければならない
  • 「学校には化粧をして行かない」がきちんと守れるようになれば、遅刻も無くなっていくと思われる
  • 家庭と学校、同じ温度差で取り組むことで、初めて教育の効果が発揮される

 

幸いにもこの保護者は楽観的なところを除けばとても協力的な方だったので、素直に聞き入れてくださり、協力体制についても快く受け入れてくださりました。しかし、はじめはしなかったことを急にやりだすというのは、たとえ親であっても受け入れがたいのが現状です。母親の協力も虚しく、この生徒はあまり改善が見られなかったどころか、度重なる校則違反で学校を去ることとなってしまいました。

はじめが肝心 

家庭でも学校でも、何か新しいことを始めたりする場合には、きちんとルールや決まりを定めることが大切です。はじめから厳しいものを緩めることは簡単ですですが、はじめに緩めたものを厳しく取り締まるのはほぼ不可能です。

これは私が入職して最初の1年間で身を以て学び得たことです。

今では、年度始めのホームルームを数時間使って、クラス経営方針とルールをきちんと共有することを徹底しています。あわせて、入学式でのホームルームで保護者の方にお願いしたいことを共有しています。

 

それでもまだまだトラブルはありますが、これまでの経験値で何とかやりきっていることころです。今後も生徒や保護者と良好な関係を維持しながら、教育活動を行なっていきたいものですね!

 

いかがでしたか?「教育現場の日常」にはまだまだ信じられないようなことがたくさんあります。今後もシリーズ化して多くのケーススタディをみなさんに伝えていけたらと思います。

 

それでは!!めがね先生でした。

 

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